こんにちは、ハヤトです!
「理学療法士 年収」はこの記事を読んでいるあなたは一度は必ず検索したことのあるキーワードのはず
「理学療法士 年収600万」や「理学療法士 年収1000万」などの検索キーワードはネット上やSNSでやたらと目にします
あなたがご存じのとおり、医療系の中でも低年収な理学療法士。そんな現状に対して、どうにか年収を上げる方法はないかと模索している人が非常に多い印象です。
理学療法士が年収を上げる方法で多くの人が実践できることは、転職と副業です
しかし、ネット上で理学療法士が年収を上げる方法を検索すると、めちゃくちゃなものがたくさん出てきます。
そんな現状に対して物申す!の意と、この記事を読んだあなたには堅実な道を歩んでいただきたいと思い記事を書かせていただきました。
今回は理学療法士のネットでよくある年収アップ方法が現実的ではない理由と確実に年収を上げていく方法に関してお伝えしていきます。
ネットでよく見る理学療法士の年収を上げる方法
「理学療法士 年収 あげる」
このキーワードで検索すると、
- 昇進する(管理職になる)
- 認定理学療法士など専門性を身に付ける
- 柔道整復師や鍼灸師の資格を取る
- セミナーを開催する
- トレーナーになる
- 開業・起業する
- 大学・専門学校の教員になる
- 副業をする
- 転職する
などが、マイナビさんやPTOTSTワーカーさん、上位に表示されているサイトに出てきます。どこも同じような内容が書いてあり、年収上げるのは難しいけど頑張り次第だよ、みたいな感じで占められています。
ただ、結論から述べさせていただくと、
ほぼ再現不可能。
これは私個人の意見になりますが、皆さんも感じるところはあるのではないでしょうか。
昇進する(管理職になる)
これはどのメディアにも書いてあり、皆さんが最も身近に感じやすい年収アップ方法だと思います。
ただ、病院や施設に用意されている管理職の席って限られてますよね?
課長、主任、副主任、事務長
理学療法士がなれる役職は多くてもこれくらいだと思います。
年収が上がるのは間違いないですが、
時間がかかりすぎる。
可能性が低すぎる。
役職に就くことで、多少なりとも手当が着き年収は上がりますが、役職に就けるのは目安社会人10年目くらい。
また、何人といる同期や年齢の近い同僚の中で、役職の席が空いたとしても付ける人は限られてきます。これが、実力だけではなく運や人間関係にも左右されるため、長い間役職に就くために同じ場所に勤めていたとしても、管理職になるには時間もかかるし可能性も確実ではありません。
役職がもらえる年齢になったが、同期のあいつが主任になって自分はヒラのまま、、、
そんな状況になりかねません
そのため、昇進を期待するのは年収をあげるのに現実的ではありません。
2.認定理学療法士など専門性をつける
これもよくある文言で、これからは専門性の高い理学療法士が優遇されていくので、専門性を磨いていきましょう!みたいな。
その根拠どこから? と思ってしまうのが正直なところ。
認定理学療法士を雇ったところで、病院や施設の価値が上がるわけでもなく1人の患者からもらえるお金は変わりません。
診療報酬は決まっているので、経験年数が長いベテランでも認定理学療法士を持っているめちゃくちゃすごい方でも、病院や施設で算定できるお金は、新卒1年目の若手と変わりません。
詳しくはこちらをご参照ください

理学療法士の診療報酬は「20分1単位」の時間で拘束されているため、どれだけ熱心に勉強しても、「自己研鑽」として扱われて稼ぎが上がらないのが現状です。
それに対して、認定理学療法士をとるために学会や研修に合計何十万も参加して取得するなんてコスパが悪すぎます。
もちろん、専門性は持つべきですし医療従事者である以上最新の情報にアンテナを張って勉強し続けることは必要なのでそこを否定する意図はございませんのであしからず。
柔道整復師や鍼灸師の資格を取る
これも先ほどと同様、時間とお金がかかるしリスクが高すぎます。
2~3年ほ専門学校に通い資格を取った結果、理学療法士として仕事をする場合には特に変わるものはなく、選択肢は自費診療のある所に勤めるか開業権を利用して開業するか。
「今」年収を上げたい人にとっては現実的ではないですよね
専門学校に通う必要があるのでコスト的にも割に合いません
セミナーを開催する
これはたまーに見かけるレベルですが、副業の中でもセミナーを開いて稼ぎましょう!みたいな。
率直に言わせていただきたい、「ムリやろ!」と。
セミナーを開くのってめちゃくちゃ大変です
- セミナー開催できる規模の方と知り合う
- もしくは、専門的なことで有名になって(論文投稿など)
- 場所やスケジューリングをして
- そのためのお金を支払って
- 集客をして
- 満足させられるだけの資料を作り
- 当日プレゼンを行う
サッと書き出しただけでもこれだけの準備が必要になります。
何度もセミナーをやっている人や、一定の分野で著名な人からすれば大したことはないのでしょうが、
一般の人、特に私のような若手にはハードルが高すぎます。
しかも、セミナーや公演って1本いくらくらいかご存知ですか?
一例ですが、私のお世話になっていた大学教授(40代 腰痛の分野では有名)は1公演を平均5万円ほどで請け負っていたとのこと。
準備にかける期間をみてもわりに合わなさすぎるとおっしゃっていました。
開催できるレベルにまでこぎつける難易度からして、とてもオススメできる年収UP方法とは思えません。
トレーナーになる
いわゆる、理学療法士の資格自体を利用するのではなく、有資格であること(身体に関しての知識があること)を売りにして一般職として働くケースです。
主な働き口としてはスポーツジムやヨガなどのフィットネス施設での勤務。
- 副業でトレーナーをやる
- スポーツチームや選手専属のトレーナーになる
- フィットネス施設の正社員として働く
トレーナーといっても色々な働き方がありますが、普通に理学療法士として働くよりも稼いで年収を上げることができるのは、②スポーツチームや専属トレーナーになるケースくらいでしょう。
副業(アルバイト・パート)トレーナーの平均年収は1009円
派遣社員で1302円
正社員で平均357万円
出典:求人ボックス.com
ご覧のように理学療法士として勤務ケースと大差なし、もしくは年収が下がる可能性すらあります
スポーツ関連のトレーナーになるには資格よりも、「コネ」が重要になるためこちらの方法で稼ぐには宝くじ的要素が大きい為オススメできません
開業・起業する
こちらも理学療法士の年収UPの話になると大定番
よくトピックに出されるのは、訪問看護ステーションの企業や整体院の開業です
理学療法士は医師の指示の下で理学療法を提供することを認める資格であるため開業権がありません。しかし、看護師を所長として雇用し訪問看護ステーションを起業したり、理学療法ではなくマッサージの名目で治療を提供する整骨院であれば理学療法士でも起業することができます。
上手く軌道に乗れば、病院などに勤務している時よりも稼ぐことができ、経営者としてより長く働くことができるのが、起業のメリットや年収を上げる方法のオススメ理由として挙げられています。
ですが、「起業をしましょう」という検索結果をみて一体何人がきぎょうするでしょうか?おそらくですが0人に等しいと私は思っています。あなたもその1人ではないでしょうか。
年収アップ方法として、ポンっと出てくる割には背負う金銭的なリスク計り知れず。年収を上げるために起業をすることが現実的でないことは言うまでもないでしょう。
100人に1人成功する人はいるかもしれませんが、万人におすすめができる方法ではありません。
大学・専門学校の教員になる
これも皆さんには身近な年収アップ方法ではないでしょうか。
「PTのままでは給料は頭打ちだ」「50代、6代になっても働けるように肉体労働以外で収入を得たい」「今の年収と比較すれば600万の年収でも満足」「将来的には昇進してもっと稼げるかも」
年収アップを目的に教員を目指そうと考えたPTの方には、このような考えをする人が多いのではないでしょうか。
私自身もまぎれもなくその一人。一度社会人になってから、大学教員を目指して博士号をとるために大学院に進学しました。
結果、修士(2年間通学)を取得した段階で教員の道はあきらめました。
なぜなら、きつすぎ。シビアすぎ。
大学院を出れば教員になれるものだと思っていましたが大間違い。
卒業するには国際的なジャーナルに論文を数本通さなきゃいけないし、
仮に卒業できても、修学中の業績が良くないと就職先は見つからない、
ポストが空いていないと助教にすらなれない
5人卒業して教員になったのは2人だけ。
国公立大学で1年間で約60万、5年間で300万の学費を払ってもリターンが得られるかわからない。勉強目的でないなら、絶対にやめておけと友人に断言するほど、年収を上げる方法としてはリスクがありますし時間もかかります。
しかも、学費を稼ぐために働きながら大学院に通っていたためそれがもうきついのなんの。毎日4時間睡眠程で眠い目をこすりながら仕事したり研究したりしていました。
専門学校の教員に関しても同様です。
専門学校の教員になるのって、公募もありますがほとんどが卒業生の人脈とかコネとかなんですよね。教員の誰かがやめることになって席が空いたから、現役の教員の人脈から誰かを引っ張ってくる、みたいな。
つまり、なろうと思ってなれるものではないです。
以上をまとめると、「教員になる」ことで年収を上げるのは時間がかかりすぎて金銭的なリスクもあるため、オススメできません。
ネットで見つかる年収アップ方法は非現実的
以上をまとめさせていただくと、
- 時間的リスク
- 金銭的リスク
この観点から理学療法士が年収を上げる方法をネットで検索しても現実的ではない方法ばかり出てくることを解説しました。
理学療法士が病院や施設に貢献できる金額(稼げる金額)は診療報酬によって決まっているので、年収を上げようとすると理学療法士の資格を外れた領域に手を出したり、選ばれし運のよい1人になる必要のある方法ばかりが出てきてしまうのです。見てきていただいた通り、どれも現実的ではないですよね。
では、どうすれば年収を現実的に上げることができるのでしょうか。
それを知るためにはPTの現実と限界を知ることが必要です。
余計なリスクを負わないためにはPTの現実を知る
厚生労働省が発表した統計ベースによると、理学療法士の平均年収は400万円(平均年齢約33歳)とされています。
働く場所にもよりますが、先述したように理学療法士の給料は診療報酬ベースに決定されており、その診療報酬は経験年数や技量によって上げるものではないため、病院や施設から支払われる給料の上限は決まってしまいます。
病院に勤務していると定年まで働いていても年収450万程度、デイサービスや訪看ステーションでも500万~600万円が上限です。
「年収を上げる」といっても一般企業とは異なり、この程度が上限であることをまず理解しておく必要があります。ネットだとよく管理職になって1000万とか書いてありますが、実際にその金額をもらっている人は全国に数人しかいないでしょう。
年収アップはあきらめるしかないのか。
そう思ったあなたに私個人の経験を交えながら私見を述べていきます。
大幅に年収を上げることは不可能ですが、着実に今よりも収入を増やすことは可能です。その唯一といっても過言ではないほど堅実で確実な方法は、
転職と副業です
現実的な年収アップは転職と副業だけ
まずは転職から始めてみる
「年収1000万円」に理学療法士として到達するには、多大なリスクを負う必要がありますが、転職と副業ならほぼだれもが確実に年収をアップすることができます。
大切なのは理学療法士の診療報酬から推測される給与の上限を知ること。いいとこ500万くらいが一般の理学療法士が取れる年収であるため、何百万といった極端な年収アップを狙うよりも転職で堅実に年収を上げるのが現実的です。
臨床経験2~3年目くらいの若手であれば、転職先によりますが年収380~400万円は狙っていけます
なんだ、たったこれだけかよ
と思う方もいるかもしれません。
しかし仮に今のあなたの月収が20万だった場合、年2回賞与があったとしても年収は300万円弱
年収380万円のところに転職すれば、月収換算で25万円もらえることになります
実際には控除で税金や保険料などもろもろ引かれますが、約5万円月に使えるお金が増えることになります。月収20万円の範囲で生活している方は想像していただきたいですが、月5万使えるお金が増えるってめちゃくちゃでかくないですか?
月換算で5万円 1年換算で80万円 5年で400万円といったように生涯年収にもこの月5万円の年収アップはインパクトがあります。
この記事を読んでいるあなたは、年収を上げる方法がないか模索したのちにこの記事にたどり着いたはず。
現状に少しでも不満や将来に不安があるならまずは行動することから始めてみましょう。
時間をかけて大きく稼ぐなら副業を
転職ともう一つ、確実に年収を上げる方法は副業です
理学療法士の副業は、
- 時間の切り売りをする副業
- 個人事業としての副業
この2種類に分けられると思います。時間の切り売りは他の病院や施設でアルバイトをしたり、常勤と他に非常勤で勤務して週6日働いたりすること。即効性はあって月給換算で確実に手取りは増えますが、どこまでいっても時間の切り売りであるため、限界はあります。ちなみに私はお金欲しさにこの方法で2年目から週6~7で働いてました。笑
個人事業としての副業は、「お金の大学」というYoutubeチャンネルがとても勉強になり副業をやる動機づけにもいいと思うのでぜひ見てください。
転職方法のオススメ
万人におすすめするのはまずは、転職から始めてみることです。
転職する際は情報収集が、成功の有無を決めると言っても過言ではありません。
詳しくはこちらをご参照ください。

おすすめの転職方法は転職エージェントを使って非公開求人や詳しい内部事情をできる限りリサーチして教えてもらうこと。自分では言い出しにくい給与交渉も代行してくれるため、エージェントを使うのがマジおすすめです。
転職エージェントは当たり外れがあるので、大手を選ぶのが無難です。担当が合わなかった際の対応もしっかりしています。
気になる方はこちらから覗いてみてださい。
まとめ
ネット上でよく見る理学療法士の年収を上げる方法が現実的ではない理由と転職と副業がオススメであることを解説してきました。
- 昇進する(管理職になる)
- 認定理学療法士など専門性を身に付ける
- 柔道整復師や鍼灸師の資格を取る
- セミナーを開催する
- トレーナーになる
- 開業・起業する
- 大学・専門学校の教員になる
- 副業をする
- 転職する
転職・副業以外は金銭的・時間的リスクが大きすぎて万人に雄お勧めすることはできません。
理学療法士の給料に対して、制度や給料の仕組みから現実的な金額を知ることと、少しでも今から行動することが重要です。
この記事があなたが抱えている現在の悩みや将来の不安を取り除く後押しになれば幸いです。
それではまた!
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